京都弁には「舞妓さんが話すかわいい言葉」というイメージがあり、とても美しいと思われがちですが、実はそれだけではありません！ちょっと面白い方言の言葉もたくさんあるのです。

今回は、他の地方で使うと笑われてしまう、京都人にしか通用しないような面白い京都弁をご紹介します。

 

面白い京都弁★笑われちゃう方言のセリフ10選

 

面白い京都弁①「このにぬき、かとーて食べられへんわ」

方言の意味：このゆで卵、固くて食べられません

「にぬき」とは「ゆで卵」のことです。恐らく「煮抜き」からきたのでしょう。知らない人が聞いても何のことだかさっぱり、まさか食べ物のことだとも分からないかも知れません。また「固くて」は「かとーて」になりますが、耳では「かとおて」に近いイントネーションに聞こえます。

面白い京都弁②「すいばおせたげる」

方言の意味：お気に入りの場所を教えてあげましょう

「すいば」とは「好い場」です。これも初めて聞く人には何のことやら分からないことと思います。また「おせたげる」は「教えてあげる」の意味ですね。もし8月に地元の人から「五山の送り火、とっておきのすいばおせたろか」と言われたら、そこからはきっととびっきりの送り火が見えますよ。

面白い京都弁③「おやかまっさんどした」

方言の意味：お邪魔いたしました

まるで舌を噛んでしまいそうな方言です。「やかましい」という言葉が最大限にアレンジされた京都弁ですね。時代劇の中で、お店の中から着物姿のオバサマが「ほな、おやかまっさんどした～」とか言いながら外に出てきそうなイメージです。

面白い京都弁④「きのう、まむしよばれましてん」

方言の意味：昨日、ウナギのかば焼きをごちそうになりました

いやいや、ウナギとマムシは違うやろ！と突っ込んでしまいたくなりますが、京都でマムシと言えばウナギのかば焼きを指します。また「よばれる」とは名前を呼ばれるということではなく、「ごちそうになる」の意味を持ちます。特上のマムシをよばれるのは嬉しいことですが、知らないとビックリしてしまいます。

面白い京都弁⑤「おあげさんとかしわのたいたん」

方言の意味：油揚げと鶏肉の煮つけ

もう何だかさっぱりわかりませんね。京都では油揚げは「おあげさん」、鶏肉は「かしわ」。そして「たいたん」とは決して土星の衛星タイタンのことではなく、「炊いたもの」の京都風短縮形です。居酒屋のメニューにも「小松菜と湯葉の炊いたん」などと書かれています。ほんま美味しいですよ。

面白い京都弁⑥「ええじかんやしむしやしないしよか」

方言の意味：ちょうどいい時間なのでおやつにしましょうか

「むしやしない」とは京都弁の間食・軽食のこと。最近の若い人は使うことは減りましたが、お年寄りや祇園界隈ではまだ使われていると言います。舞妓さんがむしやしないに抹茶ぜんざいなんて食べていると、何だか京都らしくて素敵ですね。

面白い京都弁⑦「テストでべべたとーてしもた」

方言の意味：テストで最下位を取ってしまいました

「べべた」「べったこ」とは、京都では最後・ビリの意味を持ちます。「マラソンでべったこやったわ」「そんな遊んでると、まーたべべたなんで！」などという風に日常的に使われる言葉です。

面白い京都弁⑧「給料日前やから、かにここやねん」

方言の意味：給料日前なのでギリギリです

「かにここ」とは「もうわずかな」「ギリギリな」という意味です。何だか面白くも可愛らしいニュアンスに聞こえます。「うち今月かにここやねん！」「しゃあないなあ、お茶おごたろ」「おおきに！ほなイノダコーヒいこか」なんていう会話が聞こえてきそうですね。

面白い京都弁⑨「盆やさかい、おっさんにきてもろた」

方言の意味：お盆なのでお坊さんに来てもらいました

京都で使う「おっさん」は、通常の「おっさん」に加えて「お坊さん」を指すこともあります。ややこしいですが、法事やお葬式関連の話題で「おっさん」と出てきたらお坊さんの可能性を考えましょう。しかし普通に親戚のおっさんを指すこともありますので要注意を。

面白い京都弁⑩「さがらはってにしにはいったとこですわ」

方言の意味：南へ行って西に行ったところです

最後はビギナーにはさっぱり分からない京都の歩き方です。解説すると「下がって（南に行って）西に行く」ということになります。他にも「四条高倉からかみへあがらはったらよろしおすわ」「河原町御池から東に入ったとこですわ」などと、意味不明なバリエーションは豊富です。観光の際には頑張って理解するか、諦めてスマホアプリに頼るかの2択を迫られますよ。

 

最後に