山梨県へ旅行や引っ越し、仕事でいらっしゃる方へ!
私の親類には超ネイティブ甲州弁のお婆様がいます。実は、私は彼女の言っていることの6割ほどは理解出来ていません。いつもニュアンスでコミュニケーションを取っています。まるで外国人と会話している様な気分です。
さて、今回は他地方の方には絶対に伝わらない山梨県の方言、甲州弁をご紹介します!
伝わらない甲州弁①「廊下をとばないでください」
甲州弁の「とぶ」は「走る」という意味です。「廊下をとばないでください」という注意書きは、山梨のとあるボロアパートの廊下に貼られていました。
また、山梨の交通安全の標語には「注意!とびだす子供 とべない老人」というものがあります。これはもちろん「老人は飛べないから注意しましょう」という意味ではありません。
(参照:北杜発!ひでちゃんのエンピツ)
伝わらない甲州弁②「背中かじくって」
他地方で通じない甲州弁の定番です。「かじくる」「かじる」とは、「掻く」という意味です。共通語の「かじる」とは意味が違います。ちなみに「りんごを齧る」と言いたい時は、普通に「りんごをかじる」と言います。紛らわしいですね!
昔、私が友人に「背中かじって」と言ってしまった時、本当にかじろうとした子がいました。その行動に私はドン引きです。一方、友人は友人で、自分からそんなお願いをしておいてドン引きしている私にびっくりしていました。
伝わらない甲州弁③「だっちもねえこんいっちょし」
甲州弁ユーザー以外に通じる要素ゼロのフレーズです。「だっちもねえ」は「くだらない」、「いっちょし」は「言うな」という意味です。「(動詞)ちょし」で禁止の文になります。
「だっちもねえ」は、冒頭に登場したお婆様がよく使っていました。初めてその言葉を聞いた時は何を言ってるのかよく分かりませんでしたが、とにかくバカにされていることだけは伝わってきました。
伝わらない甲州弁④「なんぼでもわにわにしちょ」
「わにわに」とは「ふざける」という意味です。ワニを叩くあのゲームとは無関係です。
ちなみに、似た様な意味の方言で「ちょびちょび」があります。「わにわに」のおふざけの方向性が「悪ふざけ・いたずら」であるのに対し、「ちょびちょび」は「出しゃばり、(悪い意味で)調子に乗っている」ということを意味します。
「わにわに」と「ちょびちょび」。どちらも意味に反して愛らしい響きなので、他県の方からは「可愛いね」と言われてしまう方言です。怒ってるんですけどね。
伝わらない甲州弁⑤「何ちんぶりかいてるだ」
下ネタではないので、ここで見放さないでくださいね。「おちんぶりをかく」とは「すねる」という意味です。何がどうしてこの様なことになってしまったのかは不明ですが、とにかく「おちんぶりをかく」は卑猥な言葉ではありません。
テレビの甲州弁特集でこの言葉が出た時、私たち夫婦の時間は一瞬止まりました。東京生まれ・下町育ちの旦那は固まり、山梨出身の私は「いやぁぁぁ!もうこのネタやめてぇぇぇ!」となってしまいました。