石川県に旅行やお仕事でいらっしゃる方へ。
旅先で、地元の人があたりまえに投げかけた言葉に“きょとん”としたことはありませんか?方言を耳にするのも旅の醍醐味。なんと、金沢では今、駅や街角に方言を話す自動販売機も出現し旅行者の耳を楽しませています。今回は、そんな金沢の方言の中から、聞こえてきたら「要注意」の10+α選を皆さんにご紹介します。旅行に来たら、聞こえてくる“方言”にも耳を止めてみてくださいね。ただし、今から紹介する「方言」が聞こえてきたら要注意ですよ。
本記事では「石川県人が方言で怒ってる!超危険な金沢弁10選」をご紹介いたします。
石川県人が方言で怒ってる!超危険な金沢弁10選
危険な金沢弁①「ダラなこと、しとんなま」
方言の意味:「馬鹿なことをするなよ」
「ダラ」とは金沢弁で「馬鹿」ということ。あまりにもこの地域に浸透しているので、県外の人にも当たり前に使います。使われた方が、何を言われているのかわからず“ポケッ”とすると、「ダラにしとんのか=馬鹿にしているのか」と更なる怒りを買うことに・・・。地元民は、愛情をこめて「ダラ」ということもあれば、怒りを込めて「ダラ」と言うこともありますが、いずれにしても聞こえてきたら最も注意を要する金沢弁の代表です。
危険な金沢弁②「メトにすんなま」
方言の意味:「馬鹿にするな」
「メト」も先ほどの「ダラ」と同じように「馬鹿」という意味で使われますが、「ダラ」に比べて年配の人が使っている印象を受けます。「ダラ」が、幅広い程度の「馬鹿」に使われるの対してこちらは怒り度の高い場面で聞くことが多いかもしれません。頻出度は「ダラ」より低めな「メト(ミトと聞こえる場合もあり)」ですが、聞こえてきたら注意しましょう。
危険な金沢弁③「このだらぶち」
方言の意味:「この馬鹿野郎」まはた「このぼんくら」
「だら」という言葉が入っているので、「馬鹿」に関する何かだと予想できた方もいるのでは。
「あそこのあんか(お兄さん)、たいしただらぶちやぞ=あそこの息子(長男)、ひどいぼんくらだぞ」というように日常会話でも使われています。
危険な金沢弁④「あのだらぶち、ちょういじっかしい」
方言の意味:「あのぼんくら、本当にいらいらする」
金沢の男女問わず「いらっ」とすると口をついてでる方言がこれ、「いじっかしい」です。いらいらとした時には、「いじっかしい」と自然と口をついて出てくるこれも日常使いの金沢弁なので、この言葉を口にしている金沢人をみかけたら、その人はきっと何かに「いらっ」ときているはずです。
危険な金沢弁⑤「へんばいなあんかや」
方言の意味:「高慢な兄さん(若い男性)や」
高慢ちき、上から目線を意味する金沢弁が「へんばい」。態度がラージLな人や、高慢な態度をとる人、お高くとまっている人に対して使われます。
危険な金沢弁⑥「あのかか、きかんやっちゃぞ」
方言の意味:「あそこの奥さんは、とても強情だよ」
金沢弁で「きかん」とは、「強情」・「融通がきかない」という意味の使用頻度も非情に高い言葉です。金沢に来たら、滞在中に必ず一度は耳にするのではないでしょうか。金沢には、強情な人が特別多いわけではないのですが。
危険な金沢弁⑦「ちゃべちゃべといらんことをすんなま」
方言の意味:「でしゃべったことするなよ」、「いらないことをするな」「余計なおせっかいだ」
これもまた金沢に来るとよく耳にする言葉。この「ちゃべ」、「おせっかいな人」や何にでも口を出す人の代名詞としても使われます。「あいつはちゃべや」というと、「あの人はおせっかい」であるとか「あの人はなんにでも口をはさむ人」という風に使われています。
危険な金沢弁⑧「どくしょなやっちゃなぁ」
方言の意味:「薄情なやつ(人)だなぁ」・「冷たいやつ(人)だなぁ」・「情けないやつ(人)だなぁ」
「どくしょな人」、金沢弁では「冷たーーーい、薄情な人」のことを言います。読書が大好きな「文学青年・文学少女」のことを言っているのではありませんのでご注意を。
「世話してやったんにどくしょなやっちゃなぁ」であるとか、「親の面倒もみんとどくしょなやっちゃなぁ」などという使い方をします。
危険な金沢弁⑨「このボブラ頭」
方言の意味:「このかぼちゃ頭」
金沢では、かぼちゃのことを「ボブラ」とも言います(若い人はあまり使いませんが)。要は、かぼちゃから連想できるような頭を持っている人のことを指しているということです。標準語でいうところの「ぼんくら」という言葉に近いかもしれません。
街歩きしていて「ボブラ〇△✖・・・」なんて会話が聞こえてきたら、これを読んだ皆さんは「あ、“かぼちゃ”か」と、ピンときて下さいね。
危険な金沢弁⑩「ドブスにはまんなま!」
方言の意味:「ドブ(側溝)に落ちるな」、「ドブ(側溝)に落ちないようにね」
「ブスにはまるな!」と警告しているのではありません。ドブスというのは、標準語でいうところの「ドブ」、「側溝」です。つまり、「ドブスにはまんなま!」というのは、「ドブに落ちないで」という意味。冬の金沢。雪に覆われた道路の端っこをうかつに歩くと“ズボッ”と側溝にはまることがままあります。この記事を読んだみなさん、冬の金沢を観光する際には、どうぞ「ドブス」にご注意下さい。
危険な金沢弁⑪「げんぞらしいこと言うなま」
方言の意味:「わざとらしいこと言うなよ」
金沢弁で「げんぞらしい」とは「わざとらしい」という意味です。見え透いたお世辞や見え透いた嘘をつかれた時にこの言葉を使います。
とても褒められた後で、愛嬌に「もう、ほげんにげんぞらしこと言うて(もう、そんなわざとらしい(お世辞)を言って)」と、女性がはにかみながら使うこともあります。
危険な金沢弁⑫「わりゃくさん、むたむたにしたまま行くなま」
方言の意味:「おまえ、めちゃくちゃにしたまま行くなよ」
金沢では、部屋が「めちゃめちゃ」な状態や物事が「こんがらがっている」状態を「むたむた」と表現します。金沢弁でめちゃくちゃでどうしようもない状態を表すのに、これ以上最高の言葉はないのですが、この言葉の持つ互換や意味はなかなか標準語では伝えることができないので、できれば現地か“金沢弁ネイティブ”の口から聞くことをお勧めします。
最後に
みなさん、いかがでしたか。今回ご紹介したのは、金沢で“普通”に使われている“怒り?”の金沢弁”でしたが、知っておくと、「金沢そして金沢人」を“ぐぐっ”と身近なものに感じることができるはずです。“方言”を知っていると旅の楽しみも倍増することまちがいなし。
石川県人が方言で怒ってる!超危険な金沢弁10選
①「ダラなこと、しとんなま」
②「メトにすんなま」
③「このだらぶち」
④「あのだらぶち、ちょういじっかしい」
⑤「へんばいなあんかや」
⑥「あのかか、きかんやっちゃぞ」
⑦「ちゃべちゃべといらんことをすんなま」
⑧「どくしょなやっちゃなぁ」
⑨「このボブラ頭」
⑩「ドブスにはまんなま!」
⑪「げんぞらしいこと言うなま」
⑫「わりゃくさん、むたむたにしたまま行くなま」