雪国・新潟県ならではのおすすめ郷土料理をご紹介しましょう!
地元でしか食べれないものが盛りだくさんです☆故郷の味を求めている方が多くなったのでしょうか。郷土料理をお店で提供しているところが多くなりました。新潟らしさを感じられる素朴なお味をご堪能下さい!新潟県の地元民おすすめの郷土料理をご紹介します!
新潟県の郷土料理★地元民おすすめ現地で必食10品
新潟県郷土料理①新潟を代表する「のっぺ」
全国に「のっぺい」と言う郷土料理がいくつかありますが、新潟は「のっぺ」といいます。かつてはお盆やお正月、お祭りや冠婚葬祭など人が集まるごとに作って食べるごちそうで、冬は暖かく、夏は冷たく冷やして食べています。
基本は、貝柱や鮭等の出汁が出る食材と里芋を入れることがポイントです。お野菜の切り方は小さく角切りで、こんにゃく、干し椎茸や蓮根、大根や人参など他の具材はそれぞれ家庭によって異なり、おしょう油で味をつけます。
のっぺは縁起物なので、具の種類の数は奇数で作らないといけません。そこにこだわるんですね~(笑)新潟の割烹や居酒屋でも召し上がることができますので、一度ご賞味くださいませ☆
新潟県郷土料理②塩漬け菜っ葉の煮物「煮菜」
新潟の家庭料理の煮菜(にな)。塩漬けした体菜(たいな)を塩抜きし里芋、油揚、打ち豆と一緒にみそ味で煮たもの。体菜はしゃくし菜ともいい、秩父ではお漬物として有名です。体菜が入手困難の為、我が家ではいつも茹でた小松菜。時々大根菜でも作ります。#煮菜 #体菜 #新潟 #お腹ペコリン部 pic.twitter.com/mqjYspUZhu
— はしびろけろ (@hasibirokero) October 28, 2016
新潟では、普通に特に冬場の野菜不足解消に作られる家庭料理で「にいな」とか「にな」とか呼ばれます。文字のごとく菜っ葉を煮たものですが、普通の煮物と違うところは、1度塩漬けした「塩菜っ葉」を使用することです。
野沢菜、又は体菜(たいな)、冬菜等、必ず塩漬けした菜っ葉と打ち豆を入れて作ることが基本で、あとは家庭により油揚げ、人参や大根を入れたり、粕を入れてコクを出したりとそれぞれのお味があるようです。雪深い新潟ならではの保存食を利用したご飯にあう郷土料理です。
新潟県郷土料理③菊の花と色んな食材をクルミであえた「かきあえなます」
【かきあえなます】
— すの子のごはん (@sunocotsgohan) October 16, 2017
新潟の郷土料理。蓮根、人参、水に戻した椎茸、油揚げを刻んで椎茸の戻し汁、味醂、醤油で炊く。冷めたら軽く汁気を切り、下ごしらえしたかきのもと、湯がいた小松菜またはキャベツと混ぜ、砂糖、酢、すり潰したくるみ、胡麻で和える。#かきあえなます #すの子のごはん pic.twitter.com/1HoGicJXzV
食用菊のことを新潟では「かきのもと」とか「おもいのほか」と呼んでいます。詩的な表現ですね☆秋に咲く紫色の菊の花で、少しほろ苦くシャキシャキとした歯ごたえがあります。
新潟では菊の栽培が盛んで、8月位から12月くらいにかけて出荷される食用菊は新潟の秋の味覚のひとつです。
昔から菊の花を食べる習慣があり、「かきあえなます」は、新潟ならではの古くから家庭に伝わる郷土の料理です。材料は他に蓮根・人参・干し椎茸・玉麩、どれも保存のきくものばかり。他にお好みでいろんなお野菜をいれて彩りよく作ります。
味付ポイントはクルミ。昔はどこの家にもクルミの木を植えて珍重しました。冬が長い雪国では食材が少ないので栄養化が高く、保存食にもなるクルミは大切な食材のひとつでした。
秋にとれる名産の食用菊と家庭にある具材を入れてクルミであえることで、冬に向かう体に必要な栄養源を取る大切な料理だったのでしょう。こちらも割烹や料亭などで召し上がることができます。
新潟県郷土料理④笹の香りが優しい「鉄砲巻」
photo by kazurin
佐渡の郷土菓子をご紹介しましょう。鉄砲巻きは、新潟のお土産として有名な「笹だんご」の原型かもしれません。
笹だんごの材料は、米、ヨモギの葉や笹葉、イグサなどすべて野山などで身近に手に入るものです。白米がごちそうで、なかなか食べることができなかった時代に普段、口に入れることが出来たのはくず米位しかなかったのでしょう。これらを加工したら笹団子の完成です。笹でくるまれただんごは、殺菌効果があり日持ちがします。野山に生えているヨモギも同じく殺菌効果がありますので、風味づけと殺菌効果の為に餅にまぜたのでしょう。
一方、佐渡の鉄砲巻は、農作業の合間のこびり(おやつ)でした。ヨモギも餡も入りません。餅(上新粉ともち米)にお砂糖を入れてほんのりと甘くして蒸したときの笹の香りが美味しさを添えます。
他にも、餡なし、ヨモギなしで形が三角の「三角ちまき」と呼ばれ、きな粉をつけてたべるという笹だんごが新潟にも残っています。
佐渡では、笹の葉が大きく育つ旧暦の端午の節句に合わせて作ります。季節の合間に作って神棚にお供えし、子供の成長を祈ったのでしょう。懐かしい故郷の味です。
新潟県郷土料理⑤粟島の豪快漁師料理「わっぱ煮」
新潟県の北部、岩船港から高速船で55分、普通のフェリーで1時間30分程の周囲26キロほどの小さな島「粟島」。こちらを代表する郷土料理が「わっぱ煮」です。
わっぱというのは、薄い杉の板を曲げて作った容器のことで、このわっぱに、地元で獲れる美味しい魚を焼いて、ネギを入れお湯を注ぎ、真っ赤に焼いた石を落して沸騰したところでお味噌を入れて作る豪快な漁師料理です。
わっぱ煮は粟島内の内浦地区の食堂・民宿・旅館などで食べれますが、それぞれのお味があるので食べ比べてみるものよいかと思います。新潟市内では粟島の郷土料理店があるのでそちらで食べることができます。
新潟県郷土料理⑥佐渡のソウルフード「いごねり」
photo by kazurin
「いご(えご)ぐさ」と呼ばれる海藻を煮詰めて布袋でこして、その煮汁を冷まして固めたものが「いごねり」と呼ばれる佐渡の郷土料理です。
冠婚葬祭を含めて人が集まる時などは家庭でよく作りましたが、現在ではスーパーですぐに食べれる状態で販売されているので、日常でもお豆腐やところてんのように売っています。最近はネットなどでも取り上げられているので、お土産としても知られており、佐渡を代表する郷土料理となっています。
いごぐさは、佐渡でも限られた海岸にのみにしか生えない海藻で、他の海藻に絡まって生える性質の為、混じりのないイゴだけの綺麗な状態にし、何度も干して乾燥させ更に叩いて柔らかくするなど手間暇かかる食材でした。佐渡の人は乾燥させて干した「いごぐさ」を保存し、いつでも煮て食べられるようにしていた保存食なのです。
原材料が高級な海藻になるので、家庭で作る人が少なくなりました。佐渡では、ネギなどの薬味をのせておしょう油で食べるのが一般的で、私の記憶では、沢山作った時は胡麻和えなどにして食べたりもしていました。
山形の酒田市の海岸部、長野、会津の一部で食べられるえごねり(こちらでは「えご」と呼び、酢味噌で食べるのが一般的なようです。)や九州の「おきゅう」と呼ばれるものより海藻の濃度や磯の香りが濃いのが佐渡のいごねりの特徴です。巻いたものと四角いままのものがありますが、佐渡では巻いたものが一般的です。
新潟県郷土料理⑦お米の国ならではの郷土食「けんさ焼き」
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— Dr.バルーン (@drballoon) November 21, 2017
「けんさ焼き」という名前の由来は、戦国の越後の武将、上杉謙信が戦乱時の諸国遠征の際に、剣の先(けんさき)におにぎりを刺して焼いて食べたことからだと言われています。
味噌焼きおにぎりのようなもので、昔から米作りが盛んで、米と共に生きてきた新潟県らしい郷土料理です。特に、新米が採れる秋から冬、囲炉裏に火が入る時期に、味噌に生姜をすったものを混ぜた味噌をおにぎりに塗って串に刺して焼いたり、ほうろくと呼ばれる平らな鍋で焼いたりして食べたものです。その風習が地域によってはお正月の夜食として現代に伝わっており、新米の収穫を祝う行事食にもなっています。
他にねぎをきざんで混ぜたり、ゆずやごまを混ぜたりしてそれぞれの家庭の味があり、この「けんさ焼き」を食べると故郷を思い出すという方も多いです。市内の飲食店で召し上がることもできます。
新潟県郷土料理⑧佐渡だけに残る色鮮やかな「しんこ餅」
photo by kazurin
「ひなまつり」の時期になると各家庭で作っておひなさまに備えたり、食べたりするお菓子です。歴史は古く、奈良時代に中国から伝わったものと言われています。
日本でも佐渡しか残っていない彩り鮮やかな団子のようなもので、中に餡を入れたり、ほんのりとお砂糖で甘くしたりします。硬くなったらレンジやトースターで温めてると美味しく食べる事ができます。この「しんこ餅」を食べると春が佐渡に春が来たんだな~と実感する郷土菓子です。
佐渡のどこの家でも昔は「おこし型」と呼ばれる縁起物をかたどった木型が家にあり、節句の時期になるとどこの家でも作って食べていました。小さいころ、よくこのしんこ餅の下に敷く「椿の葉」を取りに行かされたものです。
「おこし型」は椿や牡丹、鯛や松、梅などおめでたいデザインをかたどったものが多く、近頃はこの「おこし型」を掘る人も、しんこ餅を手作りする方も少なくなり、ひな祭りの時期になると地元の御菓子屋さんが作ったしんこ餅が島内スーパーや菓子店、佐渡汽船両津ターミナル内の売店に並びます。
新潟県郷土料理⑨「だんごおこわ」と「おこわ団子」
貧しさから忙しくて笹をとってきて笹だんごを作る暇もなく、余りご飯を使って作られたという「おこわ団子」です。古くから西蒲地方の農家のおやつとして親しまれてきました。
新潟名湯の岩室温泉街にある「角屋悦堂」さんのおばあちゃんが昭和36年の6月から商品として売り始めたそうです。
醤油味のおこわの中に、甘い餡を入れた、ちょっとミスマッチでは?!と思わせる「おこわ団子」ですが、この組み合わせの味がやみつきになります(笑)
現代風に表現するとポテトチップスとチョコレート、又は新潟銘菓・柿の種とチョコレートの原理でしょうか☆もともと新潟には古くから「だんごおこわ」と呼ばれる郷土料理があり、お醤油を入れて作る醤油おこわに、白玉粉や米粉で作った団子を入れる料理がありました。それをさらに工夫して餡を入れ、食べやすいように一口のおにぎりにしたものが「おこわ団子」なのでしょう。どちらも農作業の際に、力が出るように工夫された郷土食なのです。
◆角屋悦堂(かどやえつどう) 新潟市西蒲区岩室温泉616
新潟県郷土料理⑩ちょっとびっくり!「めだかのつくだ煮」
地方によって独特な郷土の味がありますが…新潟のちょっとびっくり☆郷土料理は「めだかのつくだ煮」。
新潟県の中越地方(東蒲原郡)、会津地方との県境にある阿賀町や三条市、見附市の山間では、江戸時代の頃より田んぼや池に沢山生息していたメダカをシンプルにおしょう油で甘辛く煮て、冬のタンパク質やカルシウムの補給の食材としておりました。
沢山いたメダカもいつの頃からかすみかを失い、現代では自然のメダガは絶滅状態となってしまい、メダカの珍味も忘れ去られていましたが、ここ数年前より繁殖しやすい「緋メダカ(ヒメダカ)」の養殖を利用して江戸時代の珍味を再現しています。メダカのことを新潟では「うるめ」と呼び、海にいる「うるめ=イワシ」同様、山間部の方々にとっては大事な食材だったのです。
ほんのりと苦みのあるメダカのつくだ煮は、現地から直接お取り寄せでしか食べることができない幻の郷土料理です。
最後に
新潟県の郷土料理★地元民おすすめ現地で必食10品
①「のっぺ」新潟を代表する郷土料理
②「煮菜(にいな・にな)」塩漬け菜っ葉の煮物☆
③「かきあえなます」菊の花と色んな食材をクルミであえた一品!
④「笹だんご」の原型 鉄砲巻・だいごろ(佐渡)
⑤粟島の海の幸豪快料理☆「わっぱ煮」
⑥佐渡のソウルフード「いごねり」
⑦「けんさ焼」お米の国ならではの郷土食
⑧佐渡だけに残る色鮮やかな「しんこ餅」
⑨「だんごおこわ」と「おこわ団子」
⑩ちょっとびっくりかな?!「めだかのつくだ煮」