面白い奈良弁⑥『おとろしい』
「明日の仕事はおとろしい」なんて聞くと、いったいどんな現場に派遣されるの!?なんてビックリしてしまいますが・・・これは「面倒・おっくうだ」という意味です。ほかの関西地方ではそのまま「恐ろしい」の意味ですので、盆地独自で発達した方言の謎を感じます。山を越えるだけで何が起きたのでしょうか。
面白い奈良弁⑦『え~』
中部以南では「昨日え~、駅でえ~」と、ひたすら語尾に「え~」が付くことがあります。更にそれに続く「それでね」的な繋ぎ言葉も「え~」です。そして最後になぜか「よ!」が付くことも。
A子「昨日え~、駅でえ~、あんた見たえ~」B子「あんな~え~、C子とマクド行っててん」C子「な~え~、めっちゃ混んでてんな。よ?」いう感じです。最後の「よ?」は、大阪弁で言うところの「そやんな?」と事実確認をするようなニュアンスです。
面白い奈良弁⑧『めえへん』『めえやん』
めえめえと山羊さんの鳴き声のようですが、若い人でも使っている現役の方言です。「見えへん」から来ているのでしょうね。更に、「みえやん」という人もいます。「みえやんからちょっとどいて」という感じです。
面白い奈良弁⑨『たばる』
奈良には無数の寺社仏閣がありますが、どこへ行っても神前・仏前にお供え物がたくさん。それは自宅のお仏壇でも同じです。恐らくこの、「お供え物を下げる」という意味合いの言葉も全国トップクラスで使われていることでしょう。「お供え物たばっておいで」「仏さんのお菓子たばってきて呼ばれよか」という日常風景が見られます。
面白い奈良弁⑩『おたいまつ』
最後は奈良らしい方言です。テレビなどで、東大寺二月堂の「お水取り」の行事をご覧になったことはありませんか?僧侶が大きなたいまつを燃やしながら走って火の粉を降らす、あの行事です。3月上旬から中旬に行われるこの法要を奈良では「おたいまつ」と呼びます。そして、どんなに梅が満開でも「これが終わらないと奈良に春は来ません!」という絶対的事実を、奈良人はこう言うのです。「奈良はおたいまつが終わらんと春がけーへんからなあ!」
最後に
聞いたことのある方言はありましたでしょうか。大阪弁・京都弁の陰になりがちな奈良弁ですが、とっても味のある素敵な言葉ですよ。また、吉野などの南部に行くともっともっと「??」の飛び交う言葉に出会えます。ぜひ現地のおじいちゃんおばあちゃんと話してみてください。
そして、女の子が使うとかわいらしい感じがありますね。イントネーションをマスターして、気になる男性に使ってみてはいかがでしょうか。男性のみなさんは、奈良っ子に話しかけられたら奈良弁にドキドキしちゃいますよー!