大阪府へ旅行や引っ越し、仕事でいらっしゃる方へ!関西弁には独特のリズムやノリの良さがあります。多くのお笑い芸人が東京にも進出していることから、関東でもテレビでは珍しくなくなった関西弁。ついマネしたくなるという人も多いです。
が、関西人が聞くと「何やそれは!」と顔をしかめたくなるようなフレーズも!それでは、本記事では「関西人を怒らせる関東人が使いがちなエセ関西弁一覧」をご紹介いたします!
エセ関西弁一覧①「もうかりまっか?」
大阪の商人は「もうかりまっか?」「ぼちぼちでんな」が挨拶だ、と言われていたのは昔の話。今ではそんな言葉を交わす人はいません。
ですが、刷り込まれた常識というのは恐ろしいもの。今でも使われていると思っている関東人もいるようです。関西人と見るや「もうかりまっか?」と話しかけてしまう。外国人と見るや「ハロー」と声をかける感覚と同じですね。「ぼちぼちでんな、なんて死んでも返すかボケ!」と関西人は内心憤っています。
エセ関西弁一覧②「~やおまへんで」
これも、関西弁らしさあふれる定番の言い回しですが、現在は使われていないものの一つ。「~ではない」の意味で使ってしまいます。
が、関西人にはどこか時代がかっていて滑稽に聞こえるもの。イライラを通り越してプッと吹き出してしまいそうです。
エセ関西弁一覧③「うちらはもう帰るから」
一人称の「うち」は、関西では女性しか使いません。複数形の「うちら」もそうです。これがお笑いや関西芸能人の影響で関東にも広まり、関東では男性も「うち」「うちら」を使うようになりました。
すっかり定着した感がありますが、これを関西人、特に男性が聞くと、「気持ち悪っ!」と感じるそうです。
エセ関西弁一覧④「オトン、オカン、こっち来て」
お父さん、お母さんのことです。確かに今でも関西で使います。が、関東人がノリだけでマネするとたいがいイントネーションが違うのです。
そして関西弁では、「オトン」「オカン」と本人を呼ぶことはほとんどありません。「お父ちゃん」「お母ちゃん」といった呼び方がポピュラーです。
エセ関西弁一覧⑤「昨日あのお店行ったねんけど」
うわっ、間違ってる!と鳥肌が立ってしまうエセ関西弁。
他に「行ったやねんけど」といった間違いのバリエーションがありますが、「行ってんけど」が正解です。何でも「~ねん」「~やねん」を語尾につければ関西弁になる、という勘違いが落とし穴。
大人になってから大阪に数年住んだくらいでも容易にはマネできないほど、実は関西弁は難しいものです。「普通にしゃべったらええやん」と関西人は内心思うでしょう。
エセ関西弁一覧⑥「バカちゃう?」
これは二重の意味でアウトです!
関西では「バカ」と言われたら本当にヘコみます!相手に殺意すら覚えます。そして、それをなぜ「~ちゃう?」と関東人に関西弁で言われないといけないのか!?目の前の関西人が爆発すること必至です。
だからといって関東人にわざわざ「アホちゃう?」と言われてもムカつきますが。
エセ関西弁一覧⑦「これ、お土産でおます」
「おまへん」と同様、今ではほとんど使われていない関西弁です。落語で聞きかじったのを使ってみたのかな、という印象。
確かに上方落語は独特のテンポの良さが魅力ですが、もうあのしゃべり方で生活している関西人はほぼ生息していないといっていいでしょう。落語はあくまでフィクションの世界として楽しんだ方が良さそうです。
エセ関西弁一覧⑧「わしゃー知らん、かんにんでっせ」
関西弁というより、どこか時代がかっているフレーズです。一人称「ワシ」を使うのは『ミナミの帝王』の影響でしょうか。でもあれも一昔前の話です。今も自分を「ワシ」と呼ぶのは広島など中国地方ぐらいでしょう。
「かんにんでっせ」などは時代劇の影響ですね。東京でいうなら、みんな江戸っ子のべらんめえ口調でしゃべるわけではありませんよね?言葉は時代によって変化する、大阪だってそれは同じです。
エセ関西弁一覧⑨「そないなことやめなはれ」
これも、時代劇っぽいエセ関西弁です。お殿様かいな!と突っ込みたくなります。「さ」が「は」になったら関西弁っぽい、と思ってしまうのでしょう。やたら「~しなはれ」とノリで言ってしまう人は注意を!
エセ関西弁一覧⑩「貸したゲームなんやが、はよ返して」
「~なんやが」は話題を提示する時に使われるエセ関西弁です。ネットではよく出てきますね。2chなどの書き込みで見られるフレーズです。
すごく関西弁っぽいのに、関西では実際には使われていません。一説には九州方言だとも言われていますが、あれだけ使われていると全員が九州の人だとは考えにくいもの。関東人がよく知らずに使っているのかな、とイラッとしてしまう関西人もいるようです。
エセ関西弁一覧⑪「斎藤はんも行きはる?」
「誰々はん」はすごく関西弁っぽい印象ですよね。しかし誰に対しても「~はん」を付けていいわけではありません。はっきりした法則はないのですが、イ段・ウ段・ンの後は「はん」になりません。緑茶飲料のCMの「伊右衛門はん」や私鉄のCMの「おけいはん」もネイティブが聞くと違和感を覚えてしまうのだそう。
「行きはる?」は言わなくもないですが、大阪では「行かはる?」が自然。どのエリアの関西弁かな、とちょっと疑問に思うレベルです。
エセ関西弁一覧⑫「電話に出んかったけど何しとったねん」
⑤に出てきた、「~ねん」の使い間違い。「何しててん?」「何しとったん?」が正解。加えてネイティブ以外が関西弁を使うときに難しいのがリズム感。「何しとったねん」ではリズム感が悪くずっこけてしまいます。
エセ関西弁一覧⑬「ええでぇ」(最初のえにアクセントを置き、最後のぇでまた上がる)
標準語の「いいよぉ」の発音で関西弁。関西の言葉や語彙を、関東や他地域のアクセントでゴリゴリ使うと、「あぁよそから来た人やな~」という印象に。アクセントや前項で触れたリズム感が一つでも違うと、即座にエセ感が出てしまう難しさ……。
エセ関西弁一覧⑭「田中君、来(き)いへんな」
きいへん、はありそうでない関西弁です。すーっごくマイナーなエリアで使うことはあるのかもしれないですが。大阪では「けーへん」「こーへん」、京都では「きいひん」という言い方がメジャーです。
エセ関西弁一覧⑮「中之島ラスクめっちゃ好きやねん」
新大阪駅のお土産コーナーに売っている大阪グッズに書いていそうな関西弁ですね。コテコテすぎて逆に現地人は使いません。「めっちゃ好き~」「これめっちゃええやん」といったフレーズが自然です。
★まだまだあった!エセ関西弁
⇒エセ関西弁特集★関西人をイラッとさせるセリフ10選
最後に
いかがでしたでしょうか?関東人がついエセ関西弁を使ってしまうのは、関西弁への憧れがあるのかもしれません。が、関西人からすると「憧れられる意味がわからない」のだそうです。バカにしているみたいに聞こえることもあるとか。外国ではなく同じ日本で意味は通じるので、自然に出てくる自分の言葉でしゃべるのが無難だといえるでしょう。
関西人を怒らせる関東人が使いがちなエセ関西弁一覧
- ①「もうかりまっか?」
- ②「~やおまへんで」
- ③「うちらはもう帰るから」
- ④「オトン、オカン、こっち来て」
- ⑤「昨日あのお店行ったねんけど」
- ⑥「バカちゃう?」
- ⑦「これ、お土産でおます」
- ⑧「わしゃー知らん、かんにんでっせ」
- ⑨「そないなことやめなはれ」
- ⑩「貸したゲームなんやが、はよ返して」
- ⑪「斎藤はんも行きはる?」
- ⑫「電話に出んかったけど何しとったねん」
- ⑬「ええでぇ」
- ⑭「田中君、来(き)いへんな」
- ⑮「中之島ラスクめっちゃ好きやねん」
以上、最後までご覧いただきありがとうございました。