埼玉県へ旅行や引っ越し、仕事でいらっしゃる方へ!
埼玉県の方言は、隣接している他県の影響を強く受けています。県西部の方言は甲州弁混ざりですし、北部は群馬弁、南東部は東京の言葉に近いです。小江戸と呼ばれる川越では、江戸弁を話す人もいます。
そんな埼玉弁ですから、喧嘩言葉はまさにカオスです。埼玉弁の正しい意味を理解して、不要な争いを起こさない様に注意しましょう!
超危険な埼玉弁①「おかゆくうか?」
何も考えずに「はい!お腹空きました」と答えてはいけません。火に油を注いでしまうか、あなたが喧嘩に負けたことにされてしまいます。どういうわけか、埼玉弁の「おかゆくう」は「降参すること」を意味します。
ちなみに、本物のお粥を相手に勧める場合も、埼玉県人は「お粥食うか?」と尋ねます。他県の方はニュアンスで察してあげてください。
超危険な埼玉弁②「いんごっぱちが!」
「いんごっぱち」=「頑固者」です。末尾の「っぱち」を付けず、ただ「いんご」とだけ言うこともあります。
最近はあまり見られなくなった方言ですが、奥地の方ではまだ使われている方もいます。
超危険な埼玉弁③「お前はうすらっぺべぇだな」
「うすらっぺべぇ」は「薄いこと」と勘違いされがちですが、「嘘つき」という意味です。
「うすらっぺ」は、主に埼玉北部で使われている方言です。栃木の佐野弁にも同じ言葉があることから、恐らく佐野弁から輸入されたのでしょう。
超危険な埼玉弁④「おだあげべーしてんな」
「おだあげ」=「無駄話」です。主にお年寄りが使う言葉かもしれません。私も近所のお爺ちゃんに「おだあげしてただけだよー」と言われた時には、思わず「え?凧揚げ?」と聞き返してしまいました。最近のお年寄りが使う言葉は難しいです。
超危険な埼玉弁⑤「おめはしあんぼだね」
「しあんぼ」=「ケチな人」です。共通語の「しわんぼう」(ケチな人のこと。やや古風な言い方)が訛ったものと思われます。茨城弁にも全く同じ言葉があるので、茨城の人には通じると思います。
超危険な埼玉弁⑥「また家ん中ささらほうさらして!」
「ささらほうさら」=「滅茶苦茶」です。「ささらほうさら」は山梨でも使われている言葉です。こちらでも意味は「滅茶苦茶、ひっちゃかめっちゃか」。宮部みゆきの時代小説で、2014年にNHKでドラマ化された「桜ほうさら」は、この「ささらほうさら(色々あって大変だ)」から来ています。
超危険な埼玉弁⑦「おだあげべーじゃー、らちゃあかねぇべ」
もはや呪文にしか聞こえないかもしれません。かなり高度で難解な埼玉弁なので、この台詞を大声で言えば無駄話も止まることでしょう!
恐らく、「おだあげ」は「おだを上げる(勝手なことを言うこと、うだうだと話をすること)」から来ていると思われます。
超危険な埼玉弁⑧「ちくらっぺこくな」
初めてこの言葉を聞いた時、私は突然オナラの話を振られたのかと思いました。もちろん「ちくらっぺ」とはオナラのことではありません。「嘘をつく」という意味です。
埼玉弁には「嘘をつく」に該当する言葉がいくつかあります。「そらっぺ」や「でんぼ」などがその代表例ですが、「でんぼ」は関西圏では「おでき」のことを意味するので要注意です。
超危険な埼玉弁⑨「ぺーさらばーさらこく」
「ぺーさらばーさらこく」=「いい加減なことを」です。「ぺーさら・ばーさら」という言葉の響きから、いい加減な感じが滲み出ていますよね。
埼玉県の南西部、所沢市周辺で見られる方言です。最近はほとんど聞かなくなりましたが、ご年配の方たちはこの言葉を使われています。
超危険な埼玉弁⑩「お前はいい加減ぶしだかんな」
鰹節みたいですが、「いい加減ぶし」=「いい加減、適当」です。
末尾に付いているおまけの様な「ぶし」には諸説あります。「いい加減な“節”がある」から来ているとする説や、「いい加減な“武士”のことだ」という説もありますが、真相は不明です。東京に近い場所でも未だに使われている言葉です。
最後に
埼玉弁の喧嘩言葉、知っているものはありましたか?東京に近い地域でも、山間部では未だに埼玉弁が根強く残っています。山へ観光へ行く際は、埼玉弁をざっと予習しておきましょう!
埼玉県人が方言で怒ってる!超危険な埼玉弁10選
①「おかゆくうか?」
②「いんごっぱちが!」
③「お前はうすらっぺべぇだな」
④「おだあげべーしてんな」
⑤「おめはしあんぼだね」
⑥「また家ん中ささらほうさらして!」
⑦「おだあげべーじゃー、らちゃあかねぇべ」
⑧「ちくらっぺこくな」
⑨「ぺーさらばーさらこく」
⑩「お前はいい加減ぶしだかんな」
以上、最後までご覧いただき有難うございます。